制作チーム「アトリエ∞(インフィニティー)」所属、グラフィックデザイナーのwachico.(わちこ)です。
今回の「おつD」は、よく見るけど何て呼ぶのかいつも分からない「アレ」のお話です。デザイン業界はもちろんのこと、文章校正において「知らなかった」ではいられない、記号や約物(括弧や矢印・句読点・罫線など、かなや漢字以外の文字全般)の正しい名前。ほんの一部ではありますが、クイズ形式で楽しく知ってみましょう!
もくじ
【そんな名前だったの!? 編】
【似てるけど違ーう! 編】
【いろいろな括弧 編】
【余談:「文字化け」を防ぐために】
【まとめ】
【そんな名前だったの!? 編】
新聞や小説など、文章でよく出てくるけど名前は知らない。スマホやパソコンで入力しようとして「何て書けば出るんだ…?」と手が止まる。誰でも一度はそんな経験がありそうな記号・約物から、まずはご紹介していきましょう。
気になる答えは……こちら! 入力すると変換候補に出てくると思うのでお試しあれ(使用する端末やソフトウェア・アプリによっては出ない場合もあります)。
1.中点、中黒、中ポツ
2.コロン
ちなみに、下の点にハネがついている「;」はセミコロン。
3.三点リーダー
基本は「……」といった感じで2個セットで使う。Macだと「option + ;(れ)」キーで出せる。
続いてはコレです。
答えはこちら。
1.漢字返し、同の字点、字送り
2.同じくチョンチョン
「字送り」でも変換候補に出てくるので、入力の際はこのほうが便利かも?
「偶々」とか適当な単語を入力して、いらない文字を消して……、なんて面倒なことをしなくても、これさえ覚えておけばもう一発で出せますね!
最後はこちら。「びっくりマーク」「はてなマーク」と呼びがちですが、別に正式な名前があります。これはご存知な方も多いかも。でも実は他にも……?
意外な答えはこちら!
1.エクスクラメーションマーク、感嘆符、雨だれ
雨が垂れた雫のように見えることから「雨だれ」と呼ぶ。
2.クエスチョンマーク、疑問符、耳だれ
横から見た耳の形に見えることから「耳だれ」と呼ぶ。
詩的な雰囲気を感じる、知ってるとちょっとだけ自慢できそうな名前かもしれませんね。
【似てるけど違ーう! 編】
続いては「一見同じに見えるけど実は違う」代表? 色んな「横棒」の記号を集めてみました。
さて、あなたはどれが何だか見分けられるでしょうか? それぞれの持つ役割も一緒にお答えください。
正解はこちらです!
1.ハイフン
英文などで複数の単語を1つに繋げて扱う際、間に挟む記号。メールアドレスやパスワードでも、セキュリティを高めるためによく用いられる。
2.ダッシュ、ダーシ
句と句の間に挟み、互いを接続することを表す記号。また、小説などで文の「間」や「中断(途切れ)」を表現することも。
3.アンダーバー、アンダースコア
コンピューター記号のひとつで、ファイル名などで空白の代わりに挟む記号。メールアドレスやパスワードでも、セキュリティを高めるためによく用いられる。
【いろいろな括弧 編】
ではではこちらも馴染みある「括弧(カッコ)」たち。実はいろいろな種類があって、それぞれ適した用途があったりします。あまりルールに縛られすぎるのもよくないですが、業界の基礎知識として知っておくのは大切です。
それでは答えです!
1.括弧(丸括弧)、パーレン
補足説明や注記・ふりがな・出典や刊行年の表記などに使われる、最も基本的な括弧。
2.山形(山括弧)、ギュメ、山パーレン
強調や引用を表すために用いることが多い。普通の括弧より目立つのでタイトル表記にも。
3.スミ括弧、墨付きパーレン
よく目立つのでタイトルや見出し・キャッチコピーなど、目線を誘導したいポイントに使うことが多い。動画のタイトルにも、内容を端的に表すためによく用いられている。
「パーレン」とは英語の「parenthesis」という、丸括弧や挿入語句のことを指す単語を由来としています。現場では「パーレン」といえば括弧類のこと、という認識でも大丈夫です(かぎ括弧など、一部パーレンと呼ばない括弧類もあります)。
ということで以上、記号・約物クイズでした。いくつ正解できたかな?
【余談:「文字化け」を防ぐために】
例えばパソコンAで作ったファイルをパソコンBで開いたとき、入力した文字が一部変わっていたり、全部メチャクチャな呪文のようになっていたりしたことはあるでしょうか? これがいわゆる「文字化け」という状態です。
これが起こる仕組みを説明しようとすると、まず「文字コード」というものについて知っていただく必要があるのですが……言わずもがな私には説明しきれません(コレいつも言ってるなぁ…笑)。なのでその、多少誤解を与えてしまいそうですが、ここでは思い切ってざっくり簡単にまとめてみます。
まあ仕組みはさておき、この「文字化け」を防ぐ方法はあるのでしょうか? もちろん、原因ごとに対処方法も変わりますので一概にどうすべき、とは言えません。ですが、デザイナーに限らず今日から使える簡単な対策もあります!
それは、ズバリ……、ファイル名を半角英数だけで書く、です!!
実は文字化けの原因となるのは、ファイルの中身だけではありません。ファイル名(フォルダ名も同様)に全角文字(かなや漢字、スペースなど)や半角カナ・特定の記号等を用いると、他環境とやりとりする際に文字化けしたり、そもそもファイルが開けない・破損する……などのエラーが起きやすくなります。自分のパソコンだけで使うファイルやフォルダの名称であれば全角文字でも問題ないのですが、基本的に「ファイル名は半角英数でつける!」ということは覚えておきましょう。
デザインデータの入稿ファイルなど他の人に送付・共有するファイルは勿論のこと、普段からなるべく半角英数のみでファイル名を書く癖をつけておくといいです。「-(ハイフン)」や「_(アンダーバー)」を組み合わせると、内容の判別や分類(リストアップ)に役立ちますよ。
とは言え、半角英数であってもファイル名に使わない方がいい(使えない)記号もあります。
<使わない方がいい(使えない)記号> ※一例
.(ドット) ※拡張子に使うのはOK
/(スラッシュ)
<>(不等号)
&(アンパサンド)
%(パーセント)
?(クエスチョン)
*(アスタリスク) …etc
これらはコンピューターを動かすプログラムに命令したり、ファイルを管理するために用いる特別な記号でもあります。安易に使うとファイルが保存できなくなったり、破損したりする可能性があるので、これらの記号はファイル名での使用は避けましょう。
※参考サイト
文字化け – Wikipedia(外部サイト)
Windowsでファイルやフォルダーに「使わない方がいい」文字|ASCII.jpデジタル(外部サイト)
【まとめ】
いかがでしたか? ちょっとお堅い内容でしたが、なるべく楽しんで知ってもらえるようにしたつもりです。今日から使えるムダ(にはならないと願いたい)知識。話のネタ程度にでもなりましたら幸い。
さて、気がつけば今年もラストスパート。なんだかんだやっぱり早い。どうしてくれる(笑)。
12月は恐らく例年通り1年間の記事まとめになるかと思います、が。来月のネタがいまだに出ません。正直ネタ切れしてきました。どうしようかしら。ま、来月の私がなんとかするでしょ(他力本願)。
なおネタは依然募集中ですので「アレについて書いてくれ!」と言われれば(私なりに)やろうと思います。ほんのり、お待ちしてます。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
それでは、次回をお楽しみに!
2024.10.31
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