こんにちは。ミューズめぐみです。
中野信子さん著書の「人は、なぜ他人を許せないのか?」を読もうと思ったのは、娘たちとの不和状態を解決に導くヒントにならないだろうか、と考えたからでした。
残念ながら解決策のようなものは書かれていませんでしたが、とても興味深く読めましたのでご紹介したいと思います。
・著者の見解
「人は、なぜ他人を許せないのか?」の著者であり、脳科学者の中野信子さんは、脳科学的見解から日本人の性質を見出していました。
中野さんによると、日本人は最近ネットやSNS上で見る炎上を解説したり、日本の島国や自然災害の多さ、鎖国の歴史など、地政学的に独特な進化を遂げてきたそうです。
そのため個の力や意識よりも集団意識が強く、集団を乱す者を排除してしまう性質があるのだとか。
こうした状況を中野さんは“正義中毒“と書いていらっしゃいます。
人間は誰しも(特に日本人は)”正義中毒“に陥る危険性があるそうです。
・“正義中毒“
“正義中毒“の最悪のパターンが戦争です。
インターネットも元を辿れば東西冷戦の産物で、ネット炎上も“正義中毒“の戦いとも言えるそうです。
これは中野さんだけではなく、多くの知識人がおっしゃっていることですが、インターネットの世界は情報も広告も、全て自分の知りたいものしか入ってこない仕組みになっています。
そうした狭い世界に身を置いていると、広い視野で判断できなくなり、ますます自分価値の“正義中毒“に陥ってしまうので、注意が必要であると警鐘を鳴らされています。
・“正義中毒“にならないための対処法
これを防ぐには、
・紙媒体の新聞や本を読む
・あえて興味のないことや嫌いなことを調べてみる
・普段なら手にしないような本を立ち読みしてみる
その他、本や情報だけではなく、音楽や映画、食べ物、お店、ファッション、場所、道順など、普段とは違う体験をして緊張や刺激を受け、経験を増やしていくことが良いようです。
人は自分も他人も一貫性がないことを体験を通して知り、受け入れていくことも大切であると書いていらっしゃいました。
それと、中野さんは他にも、人間とは自分も他人もそういう愚かな者だと(悪い言い方かもしれませんが)開き直り、「この人はこうだから仕方ないか」「どうでもいいや」という感覚が“正義中毒“にも陥らないし、人にも自分にも一貫性を求めない良い距離感になるのではと意見されていました。
これには「えっ、それでいいんだ」と、何とも人間臭い結論に拍子抜けしてしまいました。
・生きづらさを感じている人へ〜私の実践方法〜
また、中野さんは日本人の独特な集団意識が苦手な人、生きづらさを感じている人は(発達障害の人はこの生きづらさを感じている人が多いと思います)、日本を出て海外で暮らすと生きづらさは解消されるかもしれませんと書いていらっしゃいました。
これを実践するのは今からですと語学力も何もかもが不安ですが、自分の世界を広げることで、軽減することはできると思います。
その軽減方法として、私は3年前に学習SNSサイト「Hello Talk(ハロートーク)」 に登録しました。
今はインドネシアの20代の女の子とコスタリカの30代の女の子と友達になり、LINEでやりとりしています。
英語は話せませんが、文章なら翻訳アプリもありますので、彼女たちとも問題なくコミニュケーションができています。
これで得た何よりも大きな学びは、世界のことを知れたこと、国民性の違いによる物事の捉え方の違いがあっても、愛情や相手を知りたいという思いがあれば、他人とも仲良くなれるのだということです。
中野さんの著書「人は、なぜ他人を許せないのか?」で書いていらっしゃった“普段と違う世界“に身を置くことで緊張や刺激を受け、狭い世界と視野から脱出して広い視野で物事を見たり考えられるようになり、生きづらさが軽減されて自分の肯定感も上がったように思います。
人生を生きていく上でマンネリ化は逃れられないことですが、こうした“普段と違う世界“に踏み出した先で得たものは確かな自分の財産になると思います。
みなさんもチャレンジしてみてくださいね。
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