<時の記念日生まれが時の記念日に子午線を跨ぐ話2024>
利用者のwachico.(わちこ)です。今回はただの雑談ですよ。
さていきなりですが私、何を隠そう6月10日が誕生日でありまして。
……歳は聞かないでおねがいしますなんでもはしません(土下座)
6月10日はミルクキャラメルの日・路面電車の日・歩行者天国の日だったりもするんですが、だがしかーし! こちら明石を拠点にする人間とありますれば、あの記念日一択ってもんでしょう。そうです「時の記念日」でございます!
時の記念日は、天智天皇が現在の暦で671年6月10日に漏刻(水時計)で時を計り、人々に時を知らせたことがその由来といわれています。明石市には日本標準時子午線(東経135度)が通っていることから、6月10日までの1週間ほどを「時のウィーク」として、毎年さまざまなイベントを開催。
ちなみにですが「ミューズ明石クロノス」の「クロノス」は、時(時間)を司る神クロノスの名に由来していたりします。実はこう見えて地域性のあるネーミングだってこと、ご存知でしたか?
さて。明石市立天文科学館はちょうど子午線を跨ぐ位置にあり、国の登録有形文化財にもなっています。時の記念日当日には「日本標準時子午線通過記念証」という、ささやかな記念品も配布されます。 毎年違ったデザインで、熱心なコレクターもいるんだとか(詳しくは検索してみてね)。
※記念証の配布は別日の関連イベントや、当日の魚の棚でも行われるようです(2024年時点)。
で、もって。何ともお恥ずかしながら私、生まれも育ちも兵庫県だというのに未だ一度も天文科学館に行った事がないんですよ……、これは今日こそ行かなくては!
ということで本日は、天文科学館突撃レポートをお届けしますよ〜!
明石市立天文科学館 公式サイト
【AM8:00 天文科学館へ】
まずは出勤前、記念証の配布時間(9:30)を考え、早めに現地へ行くことに。
各線明石駅から徒歩でも行けなくはないですが15分くらいは歩くので、山陽電車でひと駅、人丸前駅からのアクセスがおすすめ。上り坂を歩いて3分ほどです。
天文科学館は本来月曜休館なのですが、今日は時の記念日なので特別開館。入館料が無料だったこともあるとか? 通常開館日が時の記念日なら、無料になるのかもですね。
8:30に開門・9:30開館(配布開始)なのですが、門の前には既に1組の待機勢が。開門する頃には地元民と思しき方々が集まっていて、あっという間に長蛇の列! ですがまあ、結果的に列の2番目に並べてしまいました。すんなりと。ちょっと早すぎたかしら…。
【AM9:30 開館・記念証配布開始】
開館とともに配布開始! さて、今年の記念証は……?
…………………………あ、あれ?
………………、消しゴム?????
き、記念証、とは……???
まあ、というのもこれには理由がありまして。
この消しゴムのスリーブ(外側の巻き紙)のデザイン、実は一般公募によって決められたものだったのです!
参考:子午線通過記念証 2024 デザイン募集要項(PDF)
例えば去年の通過記念証であるクリアしおりは、市内の中学生がデザインしたものだったそう。自分の住むまちを象徴するイベントの一端に関われるって、とても良い取り組みですよね。
来年は何になるんでしょう? もう今からだいぶ楽しみになっちゃう。
※応募者は明石市民でなければならない、というわけではないようです。
折角なので子午線を文字通り跨ぎに行ってから(笑)、仕事のため一旦天文科学館を後に。
【PM4:00 ふたたび天文科学館】
時間は飛んで午後3時過ぎ。勤務を終えたその足で、ふたたび天文科学館へ。だってまだ館内を見ていませんのでね! 今日行かなくてどうするのさ!
とはいえそんなに時間もない(PM5:00閉館)ので、今回は展望エリアと展示だけさっくり眺めてきました。本音を言えばプラネタリウムすごく見たい……! のですが、また今度。近いうちに絶対見に来ます!
14〜13F:展望室
まずはエレベーターに乗り込み、時計塔の上部にある展望室へ。私は元来強烈な雨女なんですが、なーぜーかー! 本日は晴天。ご覧の通り景色もばっっっちり! 360度全方角が遠くまで見渡せる絶景!! 並走するJRと山陽電車や、明石海峡大橋もよ〜く見えました。
ただここ、けっこう足元のほうまでガラス張りになっていますので、高所恐怖症の方は注意が必要かもしれませんね……。
ちなみにエレベーターに乗ったら、ひょいと天井を見てみてください。天の川……ではなく、ここでも子午線がばっちり輝いております。
3F:展示室・天文サロン
「時と宇宙の博物館」である天文科学館。子午線・天文・天体観測・暦や時がそのテーマ。古くから今までの時計の構造解説や貴重な時計・観測機類などがそこかしこに展示され、体験型展示や映像資料もかなり豊富。小さな子ども連れでも、楽しみながら学ぶことができそうです。
特にいろんな時計が動く仕組み(内部構造)が見られるエリアでは、回る歯車やゆったりと落ちる水の動きひとつひとつが面白く、いつまでも眺めていられそうなくらいでした。
さまざまな関連雑誌や本などを、座ってゆっくり読めるサロンエリアもございます。時と宇宙に関する、あの有名人たちのサインも飾ってありますよ。実物はぜひ現地に行って確かめてみてくださいね!
1F:エントランスロビー・ショップ
ショップは1Fのエレベーター付近にあります。ここでしか買えないオリジナルグッズもたくさん。子午線の「東経135度」に引っ掛けた面白グッズも。「135mmまでしか測れない定規」とかね。ということで、買ったものの中からユニークな逸品をご紹介。
明石のそこかしこで見かける、天文科学館がデザインされたマンホール蓋が、何と精巧なストラップに! 亜鉛合金製で見た目よりけっこう重みがある、しっかりとした造り。
裏面の説明書きによると、このマンホール蓋は子午線のデザインに合わせ、すべて北の方を向くように設置されているらしいです。気づかなかった……!
公式販売ページはこちら。あなたの街のマンホールグッズも見つかるかも?
J.S.T.M.証明書→(J)実際に(S)子午線を(T)ついに(M)またいだ証明書、ってことだそう。人生初、ついにまたいだ日なので即お買い上げ(笑)
「証明書」なだけにシリアルナンバーまで刻印されているという、まさしく自分だけのオンリーワングッズ! 来館記念にぜひぜひどうぞ。
このグッズ自体は時の記念日以外でも普通に購入できますが、台紙付きのオリジナルパッケージなのは6月10日この日限り、みたいですよ。
【余談:「聖地」になったプラネタリウム】
話はちょっと横道に逸れますが、天文科学館のプラネタリウム投影機について。実は(一度はオーバーホールのため別の投影機に交換したものの)日本国内で稼働する最も古いものらしいです。日本はもちろん、世界でも屈指の投影歴を誇るのだとか。
阪神・淡路大震災の被災時も奇跡的にこの投影機だけは被害を免れており、非常に貴重なものなのですが、それとは別にプラネタリウム入り口付近にも(ある界隈の方にとって)生唾ものの逸品が。
少し調べてみたところ、名作ノベルゲーム「planetarian」に関連する色紙のようです。しかもキャラクターデザインを担当したイラストレーター・駒都えーじさんの直筆イラスト&サイン入り!
作品の舞台は、戦争によって荒廃した近未来。廃墟のプラネタリウムに取り残されたロボットの少女とひとりの男が出会い、交流を深めていく……、といったストーリー。原作は「AIR」や「CLANNAD」「リトルバスターズ!」などで知られる、株式会社ビジュアルアーツのゲームブランド・Key。
天文科学館にあるプラネタリウム投影機(カール・ツァイス・イエナUPP23/3)が、作中に登場する投影機のモデルになっている…という深いご縁があるそうで。登場人物やファンからは、親しみを込めて「イエナさん」と呼ばれています(引用:Wikipedia)。
中には聖地巡礼(マンガやアニメなどにおいて、そのモデルになった地域や街・建築物・お店などの場所へ訪れること)のために、はるばる天文科学館までやってくるplanetarianファンもいらっしゃるとか。す、すごい……!
ちなみに元はPCゲームですがアニメ化や小説化もされていて、iOS・Android版なども配信中。Nintendo Switch版に至っては今月リマスター版が発売! この機会に私もプレイしてみようかな?
ということでいつもながら尺が長すぎましたが書きたい事が一通り書けてまんぞく!
皆さんも明石にお越しの際はぜひ! 子午線跨ぎやりましょう!
※画像お借りしました:いらすとや様
2024.6.14
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